ニュース 2020.09.01

スイスのテクノロジー企業と日系シンクタンクが暗号資産を安全に管理するHSMを提供

スイスを拠点にハードウェア・セキュリティ・モジュール(HSM)を提供するテクノロジー企業Securosys SAと、スイスおよび日本で産学連携活動を行うアカデミック・シンクタンクのSEYMOUR INSTITUTE社が、日本市場にHSMの決済インフラシステムを提供するパートナーシップの締結を発表した。

SEYMOUR INSTITUTE社は、スイスを拠点にデータサイエンス、人工知能、暗号資産など革新技術の影響を学術的なアプローチで調査・分析するシンクタンクだ。以前より暗号資産に関するビジネス面の調査を独自に行ってきたという。

暗号資産などフィンテックサービスの実装にはネットワークセキュリティやコンプライアンスが重要になるが、調査の結果、暗号資産の管理・保管をする安全なプラットフォームや鍵管理システムは現在のブロックチェーンシステムに不足していると同社は指摘する。

今回パートナーシップを締結したSecurosys SAは、データ通信保護を行うテクノロジー企業で、ブロックチェーンや暗号資産ソリューション、公開鍵管理保護などに利用されるHSMプロダクト、「Primus HSM」シリーズを主力製品として提供している。

Securosys SAが提供するPrimus HSMは、デジタル・アイデンティティ(証明書)や暗号化キー、デジタル資産の生成・保存・管理が行え、ブロックチェーンシステムと暗号資産の保護がこれまで以上に安全かつ簡単になるという。

また、Securosys SAのプロダクトは信頼できるサプライチェーンを使用し、欧州の保証されたパートナーと共同で製造・開発されていると説明した。

さらに、顧客は全ての設計資料やソースコードを確認できるため、完全な透明性が確保できるとのこと。

実際、Securosys SA のHSMは、スイスの証券取引所SIXの銀行間決済システムや、SIX Digital Exchangeの暗号化支援などに利用されており、高いコンプライアンス性能は複数の金融センターが認めている。HSMが対応している暗号資産はビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、イオス(EOS)、テザー(USDT)、ライトコイン(LTC)、トロン(TRON)、ネム(NEM)などで、その他主要暗号資産をサポート対象としている。

引用元:Shutterstock

※この記事は月間暗号資産Onlineからの転載になります。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

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